いざこれから家を建てようという時に、家を建てる前の儀式であるのが『地鎮祭』です。
都会などでは地鎮祭などを行わないところも増えてきました。
でも、これから人生をかけた家を建てるわけなので、安全な工事とこれからの幸せな生活を祈って地鎮祭はしておきたいところですね。
神主への謝礼が2~3万円、お供え物の費用が2~3万円といった感じで、だいたい5万円ぐらいの出費で住みますからね。
これからのことを考えると、やっておいても無駄にはならないでしょう。
地鎮祭というのは「じちんさい」と読むのが一般的ですが、本来は「とこしずめのまつり」と読みます。
日本では至る所に神様がいるということになっていて、それは土地に対しても同じことが言えて土地にも神様がいます。
この神様に無断で家を建てて神様をないがしろにすると、神様に祟られると考えられています。
なので、神様に事前に土地を利用させてもらうことの許しをえて、神様を祭って工事の安全を祈る儀式が地鎮祭なのです。
安全志願祭りと呼ばれたり、鎮地祭、土祭り、地祭り、地祝いと呼ぶところもあるようですよ。
地鎮祭の流れ
地鎮祭の流れですが、
①手水(てみず)
地鎮祭をこれからするという挨拶。
②修跋(しゅばつ)
参列者やお供え物のを祓い清める。
③降神(こうしん)
祭壇に建てた神籬に土地の神と地域の氏神を迎える。
④献饌(けんせん)
神様に祭壇のお供え物を食べていただく。
⑤祝詞奏上(のりとそうじょう)
土地に建物を建てることを神様に告げて工事の安全を祈る旨の祝詞を奏上する。
⑥四方祓(しほうはらい)
土地の四隅をお祓いして清める。
⑦地鎮(じちん)
鍬入れなどを行う。
⑧玉串奉奠(たまぐしはいれい)
神前に玉串を奉り拝礼する。
⑨撤饌(てっせん)
お供え物を下げる
⑩昇神(しょうじん)
神籬に降りていた神様をもとの御座所に送る
このような流れになります。
地鎮祭の日取り
地鎮祭はすべての工事が始まる前に行うようになります。
家を建ててもらう工務店やハウスメーカーと契約したのちに、実際の工事の日程が決まるので、そこでいつ地鎮祭をするのかということを決められます。
依頼主の都合などを聞いてハウスメーカーなどが決めてくれるでしょう。
基本的に大安や友引、先勝などがいいといわれているようで、この辺りも考えて決められるでしょう。
地鎮祭を行う時間ですが、基本的こういった神事は午前中が良いとされているので、午前中に行うことが多いようです。
●地鎮祭の参列者
地鎮祭は家を建ててもらうのを依頼した依頼主と、その新しい家に住む家族が参列するのが一般的です。
その他、建築会社や施工業者、設計者なども参加します。
まあ、参加する人は決められてはいませんので、一緒に住むわけではない親や親族、兄弟などが参加しても問題ありません。
地鎮祭って人生の内でなども参加する機会のあるようなものではないので、興味のある人は呼んであげるといいでしょうね。
地鎮祭参加者の服装
地鎮祭の服装ですが、神事であるので正装のほうがいいでしょう。
ただ、そんなにカチッとしたほどではなくていいでしょう。セミフォーマルぐらいでも全然大丈夫です。
派手な作業ではなく、ある程度フォーマルな洋服にしておけば問題ないでしょう。
上棟式
家を建てる前ではありませんが、骨組みが完成したときに、それまでの工事が無事進んだことの感謝と完成を祈願する儀式が上棟式(じょうとうしき)と言います。
このじょうとうしきは最近はやらなくなったところが多いですね。
ただ、やらなくなった人が多いというだけで、やらないほうがいいというのではないので、じょうとうしきもやっておきたい人はしておくといいでしょう。
上棟式は統一した作法はなく、地域によって違います。
上棟式もやりたいという方は、ハウスメーカーなどに依頼すると、その土地でのやり方で段取りしてもらえるでしょう。