家を建てる際にまず頭に入れておきたいのが、流れと期間です。
人によってはいつまでに家が完成して入居がしたいと言うのがあるでしょう。
アパートの更新時期に合わせて完成して入居したい、厄年があけるいつ以降が入居したい、子供が小学校や中学校に上がるタイミングで入居したいといったように、その家庭ごとに入居する希望のタイミングがあると思います。
その場合は各業者によって工期が違ってくるので、業者を決める前に工期はどれくらいかかるのか聞いてみるのも良いです。
一般的には大手のハウスメーカーは大体工期だけで3ヶ月前後です。
地元の工務店の場合は半年前後は掛かると思っておいたら良いですが、実際には打ち合わせをする業者さんに事前に確認しておきましょう。
その工期を聞いた上で、打ち合わせをスタートして十分間に合うと感じたら、いつまでに入居をしたいのでその流れ(スケジュール)で打ち合わせをお願いして下さい。
工期を聞いてその業者では難しいなと思えば、希望のスケジュールを伝えるのは控えましょう。
なぜなら営業の人が素直でお客さん目線で提案をすればその工期は難しいし、負担もあるので別の案を提案してくれるかもしれませんが、目先の契約に目が眩んだ場合に、無理なスケジュールでも可能ですとお伝えして、打ち合わせを詰めて工期も詰めて、場合によっては突貫工事をされる可能性もあるのです。
大工さんにも負担になってしまい、仕事が雑になってしまったりする場合もあるのでせっかくなら丁寧な仕事で無理なく進めて欲しいですよね。
実際に業者選定からプラン打ち合わせ、仕様打ち合わせなどを進めていって打ち合わせを終えて、着工、家の完成の竣工までを含めると大体半年から一年程度は掛かると思っておいた方が良いです。
人気の業者さんになると、大工さんの手が回らないので工事の待ちが出る会社もあるでしょう。
以前は消費税が8%になる直前は駆け込み需要で工事が3ヶ月待ちとかもありましたからね。
そうした場合に、希望の入居時期に完成が出来ない可能性もあるので、早め早めに打ち合わせする業者にも希望の時期をしっかりと伝えておきましょう。
また、打ち合わせを進めながら工事をする業者もいますがそのやり方は必ず断りましょう。
打ち合わせを殆ど終わらせてから工事をスタートさせましょう。
なぜならキッチンやお風呂、洗面台などの設備を決めずに着工をする業者さんも中にはあります。
そうした場合に、現状採用されている設備のメーカーと仕様を完全に把握してイメージできているなら構わないですが、着工しながら打ち合わせをして、実際にキッチンやお風呂、洗面台などの設備を決めて当初考えていた予算が余りにも低予算で設定されていて完成して蓋を開けたら100万円以上上がっていて困ったなんて話も実際に聞きます。
その仕様を変更しようにももう完成して出来上がってるので仕様の変更も出来ないし、家は完成してるけど入居出来ないというトラブルにも巻き込まれるので注意してください。
またスケジュールの中で柱や梁を組み立てていく建て方の時期は極力梅雨時期に掛からないようにした方が良いです。
業者によってまちまちですが、私が働いていところでは、柱を立て出して屋根が出来て雨にぬれても大丈夫になるまで3日程度必要でした。
ですが、大工さんが建てるとなるともう少し日程が必要なのでその間梅雨の場合毎日雨に打たれると撥水加工を柱や梁にもしているとは思いますが、やはり濡れない方が良いに決まっているので、雨の多い時期に建て方を避けるように考えるのも良いです。
それでは、流れを分かりやすくまとめましたので参考にしてください。
【1ヶ月目】家づくりのイメージを夫婦でまずは共有
まずはどういった計画で進めていくのか、色々と展示場や見学会などに参加してイメージを膨らませて下さい。
まずはしっかりとご夫婦や家族で話し合って、予算はどれくらいか、部屋数は何部屋必要か、新築に是非取り入れたい要素(パントリーやビルトインガレージ、書斎コーナー、家事コーナーなどなど)
外観や内装の共通のイメージ。和風、洋風、モダンなど。
【2ヶ月目】プラン打ち合わせ、業者選び
計画する土地に対してプランを落とし込んで、各業者の提案力やイメージを理解してくれて具体化してくれているのかを確認しましょう。
耐震性やアフターサポートなど充実してるか、予算に見合った提案なのかなど各家庭によって大切にするポイントが違うと思いますので、その中で納得いく提案になっているかなどで業者を選定して下さい。
間取りをいくつも見たいと思って色々な業者を回る人もいますが、土地が決まっていて周辺の建物などの環境、道路の幅や付き方が決まっていれば、プランはそこまで色々と作ることが出来ないので沢山の業者を回ってプランを見ても疲れるだけになってしまいます
納得が出来た時点で契約です。この時に住宅ローンの事前の審査なども申し込みしておきましょう。
【3ヶ月目】仕様打ち合わせ、ローンの本申し込み
外壁のデザインや色、瓦の色、玄関ドアの色、サッシの枠の色など外装も決めますし、フローリングの種類や色、壁紙の模様、お風呂や洗面台、キッチンなどの設備を決めます。
併せて契約書など必要書類を集めて、銀行の住宅ローンの本審査に申し込みをして融資をしますよという融資証明書を貰っておきましょう。
【4ヶ月目】着工
いよいよ工事がスタートです。
着工スタートして1ヶ月程度で地盤改良工事や基礎工事、配管の工事などが終わっているでしょう。
場合によっては柱を立て出して建て方工事にも入っている場合があります。
【5ヶ月目】建て方工事、大工工事
柱や梁が組み立てられて家の形が出来上がり外壁や瓦も取り付けられ併せて、床の下地や断熱材を入れてその上から石膏ボードを貼ったりして内装の下地の工事を行います。
【6ヶ月目】内装工事、設備工事
壁紙やフローリング、手すりなど内装の工事が進んでいきます。
ここまで行くともうほぼ家が出来上がっているのでイメージもしやすいと思います。キッチンやお風呂、洗面台などの設備はこのタイミングで入ってきます。
ここまでくるとほぼ完成です。
【7ヶ月目】仕上げ工事、外構工事、引き渡し
家の工事をしていると細かいキズなども入るので、そういった補修工事や細々とした工事や、ワックスがけなどの美装工事を終えて完成引き渡しです。
家の中を仕上げるのと同時に駐車場のコンクリートを作ったり、表札やポストなどのお庭の工事を行い完成です。
この時に家の引き渡しを受けるために住宅ローンの契約を終えて建築会社へとお金を振り込んで引き渡しを受けて新しい新生活のスタートです。
【8ヶ月目】1ヶ月点検
引き渡しを受けて、ある程度生活をしてみてドアの建て付けが悪いとか、歩いていると同じ所の床から音がするなどの不具合が出てくるかもしれません。
その修正をするために引き渡しを受けてから1ヶ月後くらいに点検をしてくれる所もあります。
大まかに流れ(スケジュール)を記しましたが、業者に寄ってもマチマチなのである程度の参考にして下さい。ちなみに、私が働いていた所では、早い場合は初めてお会いしてから家が完成して引き渡しをするまで最短で3ヶ月半という事もありました。